流体解析を実施する上で、重要なこととして乱流モデルやメッシュサイズ、物性値についてお話をさせていただきましたが、
今回は境界条件の壁面についてお話をさせていただきます。
物性値とともに、境界条件を間違えると正しい結果が得られません。
再びですが、円柱モデルを用いて、どのように変わるのかを示していきたいと思います。
ここでの比較ですが、壁面条件については通常の壁面条件であるノンスリップ壁面とスリップ壁面、また、ノンスリップ壁面について表面粗さを考慮した場合についてです。
流体解析で一般的に使われるノンスリップ壁面は表面粗さがない状態となっており、現実ではそのような壁面はまれかと思います。
ノンスリップ壁面を設定する場合、市販の流体解析ソフトウェアは表面粗さを考慮することができるものもあります。
ただ、ソフトウェアによって設定名が違い、表面粗さ、等価粗さ、粗さ係数等いろいろありますので、使用する場合はマニュアル等でどのような影響の仕方をするかは確認が必要です。
また、スリップ壁面は、解析都合上の対称面等抵抗のない面として現実的には無い壁面を作る場合に使われることが多いです。
技術者コラム
静止壁面の条件について
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